子どもが交通事故を起こした際の親の損害賠償責任
1 子どもの年齢や責任能力によって異なる
子どもが交通事故を起こして、他人を怪我させたり、他人の車などを損傷させたりしてしまった場合、親の損害賠償責任はどうなるのでしょうか。
それは、子どもが成人しているのかどうか、そして、その子どもが自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えているかどうかによって異なります。
こちらの記事では、親の損害賠償責任について、それぞれのパターンに分けてご説明します。
2 子どもが成人している場合
子どもが成人している場合には、法律上は、親に損害賠償義務が発生することはありません。
よく交通事故被害に遭われた方で、「加害者が20代でお金がなさそうだから、その親に責任を取ってもらいたい」と思われる方もいらっしゃいますが、加害者の親が自主的に賠償する意思を示さない限り、裁判となった場合であっても親に損害賠償義務が発生することはないと思っていただければと思います。
3 子どもが未成年の場合
⑴ 自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったとき
これは、民法第712条に定められている文言なのですが、どういうことかといいますと、人にケガをさせた、人の物を壊した場合、お金を払って弁償しなければいけないよなと分かっているかどうかということです。
この責任能力は、おおむね12歳程度で認められるケースが裁判例上は多いといわれています。
子どもに責任能力が認められないとなった場合には、親は「責任無能力者を監督する法定の義務を負う者」(民法714条1項本文)として、賠償責任を負うこととなります。
⑵ 自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えているとき
未成年の子どもに責任能力が認められる場合には、その子ども自身が法律上の賠償義務を負うことになります。
交通事故の加害者となった場合には、通常賠償金は最低でも数十万円以上は行きますので、保険での支払いができないとすれば、その子ども自身に賠償してもらうことは厳しいのが現実です。
もっとも、親は、親名義の車で事故を起こしているような場合には、運行供用者の責任を負う可能性があるため、この場合には、賠償義務が生じることがあります。
4 困ったら弁護士にご相談ください
以上のとおり、子どもが交通事故を起こしてしまった場合には、親にも賠償責任が発生してしまうことがあります。
そうなったとしても、自己資金からの賠償はなかなか厳しいのが現実ですので、自動車保険などにしっかりと加入しておくことをおすすめします。
もし、子どもが起こした事故についてお困りでしたら、弁護士へとご相談ください。
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